November 2018

今週はカルロスゴーンの逮捕と言うニュースに心を奪われた一週間でした。
様々な経営セミナー等でカルロスゴーンの『日産リヴァイバルプラン』『クロスファンクショナルチーム』などへの解説や『死の谷』と言われる一年目の巨額損失の翌年のV字回復は学んできました。
それがこのような結末を迎えることになるとは思いもしませんでしたし、まだ他にも我々が知らない何かがあるのでは無いかと思ってしまいます。

今回争点になっている金額は一般人にとっては勿論高額ですけど、当人にとっては逮捕のリスクを天秤に抱えてまで実行するような金額では無いと感じます。
逮捕まで至っている以上ご本人に不徳の致す所があったことは否めませんけど、本質として脱税や報酬隠しをする人間では無いと信じたいと言うところです。


ルノーとの資本関係の中で、日産が利益を上げると仏国が結果として儲かってしまう違和感もありましたけど、カルロスゴーン氏はその行為に反対しているように報道で聞き及んでおりました。
日産の会見においても違和感は多く、社長自身の反省があまり感じられなかったり、カルロスゴーン氏への敬意は全く無いようでした。
カルロスゴーン氏による日産の経営改革が無ければ、日産自体が無くなっており、それは競合であるTOYOTAにも緊張感や国際競争力を失うと言うデメリットにもつながっていたように思います。
カルロスゴーン氏の経営改革への着手スピードの素晴らしさは、三枝匡氏の本でも拝読しているので、今回の幕切れは現時点でとても不可解です。


ただ、逮捕以降の報道からは氏の光と陰のようなものが見え隠れもしており、敵も多かったのでは無いかと感じる次第です。
『頭にきてもアホとは戦うな』と言うところが不足しているところもあったのかもしれません。
今後も様々な報道で真相が明らかになって来ると思いますので、丁寧に情報を読み取りたいと思います。


勤労感謝の日は、仲間と共に呉〜江田島にて海軍や海上自衛隊に関する施設を巡り、学んできました。
戦争の悲惨さを訴えるだけの展示ではなく、かと言って礼賛しているわけでも無い、事実を展示しようとしている施設では文献を読む時間が足りませんでした。
江田島の幹部候補生学校や第一術科学校などは、元海上自衛官としては恥ずかしながら、初訪問でした。
第三術科学校とは雰囲気も異なりますものの、短艇のシンドさや当直海曹の立ち居振る舞いなど色んな事を思い出す時間を得ました。
何よりやはり多くの先人がこの国土に尊い命を投げ出された事実がある事は忘れては成らないので、次世代にもしっかりと伝えたいと思いましたし、現在のこの恵まれた環境下で自分自身が一生懸命生きているのか問い質し続けようと思います。



自らの志・信念に基づいて行動していれば、『千万人と雖も我行かん。』と一歩を踏み出せる人間になれると思います。
まだまだ至らないことが多く能力が欠落しているところもあるものの、高い志を掲げて新たなる一歩を踏み出し続けます。















 

「異論」の出ない組織はなぜ危ういのか?というような書物を読むと同時に出口氏の講演などから表題について考える機会の多い一週間でした。
本質的に同質の環境に留まり続ける事が心地よく効率的でもあるのだろうと理解しました。
ただその先にある未来は結果として破滅を招くものであり、常に異質の物に触れておかなければ中長期的に煮詰まる事が歴史の結果であると認識するに至りました。


心地よいのが同質性の中にある以上そこに居たいと思うのは自然の摂理であって、中々に改善してもらう事は難しいのでしょう。
とは言え、結果として環境が変わってしまえば、多くの方は環境に順応せざるを得ません。
そのタイミングを間違えなければ良いのです。
今現在の私なりの解釈としてはだからこそリーダーに大いなる責任が伴うとなります。
リーダーが同質性ばかりを求めるようになっては組織に未来はありません。
外的環境と触れ合うことこそが、人生の喜びとなるくらいのマインドがリーダーには必要不可欠でしょう。
知的好奇心が旺盛な方にとってはそこまで難しい事では無いようにも思います。
私のように幼い頃から落ち着きがなく育った人間には至極当然にも感じます。


外的環境と触れ合えば良いわけでも無く何より自分の頭で考える習慣が無ければ意味を成さないでしょう。
考え続ければ解が得られるものでも無く、Eurekaと叫べるほどに考え抜くのでしょう。
人は与えられる喜びよりも与える喜びの方が大きい事は行動経済学からも明確にされています。
大いなる力を周囲に尽くす為にも自らが大いなる力を持つ事は大切だと考えています。


同質性に近い力強い結びつきと、多くの異質性との緩やかな繋がりによる発想の広がりとのぶつかり合いこそが未来を切り拓くのだと信じて更なる一歩を進めて参ります。

 

今月発刊された月刊『致知』の特集が表題です。
表紙を飾っているのは、出口治明氏です。


今週は拝聴した出口氏の文字起こし文章を拝聴する機会もあり、勝手にご縁を感じています。
なんとなしに探してみるとYoutubeで出口氏の講演が複数アップされていて、色んなことを学ぶ機会を更に得たと感じました。


先人が築き上げた繁栄とは異なり、残念ながら今の日本は国際競争力が落ち込んでいます。
更にはこのままだと下がり続けることも明白です。
それでもこの事態を打開するのは生きている日本人にしか出来ません。
そして、現役である私どもの責務であるとも考えています。
出口氏はいろんな場面で日本人の勉強不足などを指摘されておられます。
私自身も同世代や周囲を見渡しても、以前に比べ働かない人が増えていることを実感しています。
これは就業時間の長短を指すのではなく、生産性として下がっていることを感じます。
この事態は自分自身の頭で考える人が減っていることの結果だと思っています。
自分自身で考える人が減っているので、刺激も減り、見ている世界も狭くなってきているのでしょう。


製造業では今の国家を支えられないことは、周知の事実です。
このまま座して、衰退していくのを傍観するつもりはありません。
今出来る精一杯を果たし続けることが、将来に繋がるはずです。


今回の一連の流れを受けて、改めて古典を原典で読んでみることに挑戦してみることにします。
今週、来年の手帳を入手しました。
この5年同じ手帳を活用しておりましたけど、変化を求めて中身新たな手帳を購入しました。
新たな出会いこそが脳への刺激を与えてくれます。
新たな産業を生み出すべく、勉強を継続してまいります。


以前に出口さんからの推薦図書として購入していた本に手をつけ始めました。
表題はその一冊です。

如何に自分の思考にバイアスがかかっていて、狭い了見でしか物事を捉えなくなるかという社会学者の丁寧な問題提起は、読書しながらも思考力を鍛えられます。
生涯学習が大切だと感じておりますので、継続しますけれども、その質を問い続けることも進めたいと思います。
特に日本からみた思考だけでは、これから自分が望んでいる世界での活躍は難しいことを感じます。
如何に多くの立場に立って考える事が出来るかで、多くの世界との接点を持つことが出来ると感じます。
そのためにも教養を磨くとともに、多くの方との議論を大切にしていきたいと思います。


吉川栄治氏の「我以外皆師」を改めて考え直している次第です。
他の方の経験値を如何に自分で消化して知識からの昇華を進められるかで、個人だけの思考よりも格段質の高い論理展開が進められるようになることを感じています。
ますます多くの方と触れ合い、これからも絶え間なく変化を続ける社会で、必要とされ、次世代の為に役に立つ人間になれるよう精進を進めます。
移動時間の読書は本当に自分にとって有難い恵まれた時間です。













 

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