ドラッカーの言葉にある通り、映画や小説にはあっても世の中にはハッピーエンドで終わることはありません。
その次の瞬間から現実が続くからです。


ハードルの高い予算を達成しても、次年度には新たな自己実現のための予算が必要になるでしょう。
どんなにプロジェクトが上手くいって最高の美酒に酔いしれる夜があったとしても、翌朝からは新たなる挑戦に向けて走り出さなければ、思い出だけで生きていくことは出来ません。
どんなに愛しい人と朝が来ない窓辺を求めても、夜明けはきます。


「人生の本舞台は常に将来に有り」と言う言葉を曽祖父が残してくれました。
これは肉体は衰えども、知能がはっきりしている限り、日々経験は増えていくのでより高次元の自分になるのは当然であると言う理屈からの帰結でもあるようです。
ただ、常に現状に満足することなく常に将来に備え、未来にはより成長している人間であるべきだと言う意思も強く感じる言葉です。


常に自らを鼓舞して挑戦を続けるものにしか適切な未来を手に入れることは出来ないのかもしれません。
「思考は現実化する」もまた有名な言葉でありますけれども、この思考レベルをどこに求めるのかは人生においてとても重要であるように思います。
自分のゴールをどこに置くのか?達成できない夢は寂しいかもしれませんが、究極的には生涯かけて追いかける夢が必要なのだと考えています。
結果として、それはドラッカーの言う墓標に刻まれる言葉に繋がるものであるかもしれません。


短期的なスモールステップとしての成功はモチベーションを高めるためには一時期的には必要かもしれません。
それでも大きな事を成し遂げる方は、自らが設定した夢に向かって邁進できる人間でしか有りません。

理想の環境は与えられるものではなく、自らで創り出すしか有りません。
その理想とは現実世界の中にしか存在しないのです。
同じ世の中を見て、理想と捉えるのか、地獄と捉えるのか、個人の考え方によって大きく分かれてきます。


より多くの現実を理解して、真理を追究しようとした者にしか本質に気付くことは出来ないのかもしれませんけれども、この世に生を受けた以上、成り得る最高の自分を目指して志高く歩み続けてまいります。
連続する現実の中で、自信を深め自分のステージを上げていく、その為にはやはり志・信念が重要であり、簡易なことに満足しない心構えの大切さを感じる次第です。